睡眠は「長さ」より「規則性」が大事らしいという話
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研究の概要
イギリスの大規模調査(UK Biobank)で6万人以上を対象に、腕時計型デバイスで約1週間の睡眠パターンを記録する調査があり、7年ほど追跡されました。
目的は「睡眠時間の長さ」と「睡眠の規則性(毎日ほぼ同じ時間に寝起きできているか)」の両方を調べ、死亡リスクとの関係を分析するというものです。
主な結果
- 最も規則的に眠っていた人たちは、最も不規則な人たちに比べて死亡リスクが約半分(48%低下)だった。
- 癌や心臓・血管の病気による死亡も、睡眠が規則的な人の方がリスクが低かった。
- 睡眠時間については「短すぎても長すぎてもよくない」という傾向はあったが、死亡リスクを予測する力は 「規則性」ほど強くなかった。
なぜ規則性が重要なのか?
人間の体には「体内時計(サーカディアンリズム)」があり、ホルモン分泌や体温、代謝などを24時間のリズムで調整しています。
毎日寝る・起きる時間がバラバラだと、このリズムが乱れ、長期的には病気や寿命に影響する可能性があると考えられます。
実生活においては
- 「○時間眠る」ことだけでなく、「毎日同じ時間に寝て同じ時間に起きる」ことを意識する。
- 休日に寝だめするより、普段と近い時間に起きる方が健康にはプラス。
- 睡眠習慣を整えることは、癌や心臓病の予防にもつながる可能性がある。
注意点
- この研究は「観察研究」なので、「不規則な睡眠が死因そのもの」という断定はできません。
- しかし大規模で信頼度の高いデータを使っているため、生活習慣改善のヒントには十分なります。
結論:「睡眠の量よりも、リズムの安定性が健康寿命を左右する」
毎日同じ時間に眠ることを心がけるだけでも、長生きにつながるかもしれません。